漢方薬はその人の病状(漢方用語では'証'といいます)によって処方が決まります。
効果を出すには、'証'に合わせた漢方を選ぶのがポイントです。
例えば、風邪に葛根湯がよく出されますが、。葛根湯が効くのは'寒気'があるときのみです。寒気がなくなってから内服をしても全く効果はありません。
その昔、中国では皇帝が病気になると漢方薬が出されましたが、すぐに効果が出ないと、薬を出した医者は殺されていました。
そのため、もともと漢方薬は、即効性、特に自覚症状が改善するよう、必死に工夫されて作られたものです。
めまい、頭痛、イライラ、倦怠感(だるさ)、食欲不振、神経症、夜泣き、月経不順、月経痛、高血圧、便秘症、肥満、浮腫、冷え性、アトピー性皮膚炎、筋肉痛などは、漢方薬が得意とするところです。
例えば、小建中湯は'水飴'が入っているため、甘いですし、甘麦大棗湯は'ナツメ'が入っているため甘いです。このように、苦い漢方薬だけではないので、うまく工夫していくことは可能です。
また、一部ではありますが、錠剤やカプセルの漢方薬もありますので、ご相談下さい。
例えば、麻黄湯、葛根湯、小青竜湯などは、'麻黄(エフェドリン含有)'を含んでいるため、赤ちゃんを養うための血管が収縮します。そのため妊婦には勧められません。